2007年9月2日日曜日

寝ても覚めても


 普段蹴飛ばして多次元のいずれかに折りたたまれて格納されている蒲団を「サムイサムイ」と言いながら被っていることに気付いたのは明け方四時くらい。
 寝ている間にどれだけ複雑な動きをしたのだろうか、考えてみるとこれはなかなかに気色が悪い。

 睡眠は死の追体験だとか練習だとかいうお話がある。
 これも死をどのように定義するかによって諸説紛糾するところだが、いずれにせよ積極的な意識が途切れるという点にあっては死んでいるのと変わらない。

「私」とは志向性を持つ意識に他ならない。その意識が途切れた睡眠状態の「私」は、肉体こそ客観的にカテゴライズされた「私」ではあるが、自身が「私」を獲得することができない状態にある。

 にも関わらず「私」は「寒がって」「蒲団を引き寄せた」のである。

 寝言を口にしたり寒がって蒲団を引き寄せたりという極めて複雑な行動を制御しているのは、一体「誰」なのだろうか?

 いや、まぁ、味気ない答えならいくらでも用意できるんですけどね。



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